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ようこそ、ロストワールドの世界へ ー『AnotherWorld』イベントレポート
研究者、技術者、アーティスト、クリエイターといった各分野のプロフェッショナルたちの世界を一緒に覗いていく体験型イベント『Another World』。
11月5日(日)は、古生物学者で地球科学可視化技術研究所の所長 芝原 暁彦さんと一緒に、つくばセンター広場を舞台に、7000年前、1億年前….時間をどんどんさかのぼりながら、その時代の地形や生き物たちを探りながら、自分の手で復活させた(描いた)絶滅した生き物をAR化し、芝原先生と一緒に生き物をセンター広場に配置しながら、つくばセンターにロストワールドパークをつくっていきました!本記事では、イベント当日の様子をレポートしていきます。
ーText 武田真梨子(つくばまちなかデザイン)
会場に入ると、地球の歴史がズラリ..!
11月に入っても、まだまだ半袖でも過ごせる天気の良い日曜日。
会場には普段は目にすることのない貴重な化石たちが並びます。
「地球が誕生したのは今からどれくらい前だと思う?」
今回のゲストティーチャー 芝原先生の問いかけに、参加者全員で地球の年齢を想像していきます。3億年..?10億年..?なんと答えは、46億年!みんなが想像していたよりも、もっと地球の歴史は長かった。
そこから、地球上に初めて生命(植物の先祖)が誕生したのが、およそ38億年前とのこと。(ちなみに、上の画像の下の段に写っている四角い茶色の化石が、地球上で初めて酸素を作り出したバクテリアの化石です)
地球に生まれてきた生き物たちの歴史
地球に植物が誕生したことで、それまで無かった酸素で地球は満たされていきます。そのおかげでオゾン層ができ、地球は様々な生き物たちが暮らしやすい環境へと変化していきます。
「5億年前、奇妙な形をした生き物が地球にたくさん生息していた時代..」
「2億5千万年前、みんながよく知ってる恐竜たちが栄えていた時代..」
「6600万年前、恐竜たちは絶滅しマンモスなどの哺乳類が誕生した時代..」
時代ごとに移り変わる地球環境と生き物たちの様子に、聞いているだけでワクワクが止まりません!専門家の視点から最近明らかになった事実や、生き物の名前に関する面白エピソードなど、私たちでもわかりやすく楽しめるお話をたくさんしていただきました。
そして、私たちが暮らしているこのつくば市に関する歴史も..!
「筑波山はマグマ噴火せずに地下で冷え固まってできた山です」
この時ゆっくり冷え固まったおかげでできた質の良い花崗岩が、筑波山の周りでは多くみられるとのこと。
そして、なんと!会場のco-enがあるつくばセンター広場に使われている岩石は、その時に生成された筑波山の花崗岩と同じなのだそう!ぜひつくばセンター広場を訪れた際は、そんな筑波山とのつながりも感じながら岩石を感じてみてはいかがでしょうか。
古生物をARで復活させてみよう!
興味深い地球と生物のお話を聞いた後は、自分たちで現代に復活させたい生き物たちを描いていきます。
絶滅してしまった生き物を生命として復活させることは、生物学の領域では技術的な限界があり社会の倫理面からも難しい..でも、ARを活用すれば現代に存在しない生き物や環境をリアルに感じる空間を実現できる!
今回は自分が復活させたい生き物を選び、その生き物をイラストとして描きARの素材にしていきます。
思い思いの生き物を選びながら、色や身体の動きなど、芝原先生の専門的なアドバイスをもらいながら生き物たちをワークシートに描いていきます。大人も子供も、真剣です。
描いたイラストをARデータに変換
今回、ARの技術として「STYLY」というツールを利用しました。イラストをスキャンして、オリジナルの生き物たちのイラストをバーチャル空間上に出現させていきます。
生き物の特徴を捉えた素敵なイラストをデジタル空間に配置していきます。
ロストワールドパークを体験!
いよいよ、自分たちの手でつくったロストワールドパークを体験していきます。STYLYをインストールしたスマホを片手に、実寸大を想定して作成したAR古生物と一緒に撮影会を実施。
スマホを通すと、そこには絶滅した生き物たちが存在する世界が広がっています。
自分でつくったオリジナルの古生物とのフォト体験はとても盛り上がりました。予定より30分も長引いてしまいましたが、、業界初!?チャレンジも、みんなの力で大成功に終わりました!楽しかった!
ロストワールドパーク、つくばセンター広場で実施中!
今回のイベントで作成したロストワールドパークを、期間限定でつくばセンター広場で実施中(無料)。co-en内に設置している看板に「あそびかた」と「マップ」が置いてありますので、ぜひお近くに来た際は楽しんでみてくださいね!