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ようこそ、ユーグレナ(ミドリムシ)の世界へ—『AnotherWorld』イベントレポート

研究者、技術者、アーティスト、クリエイターといった各分野のプロフェッショナルたちの世界を一緒に覗いていく体験型イベント『Another World』。

9月3日(日)は、藻類のなかまで動く植物「ユーグレナ(ミドリムシ)」について、株式会社ユーグレナより水木雅さん、岡本航さんをゲストにお招きし、可能性に満ちたユーグレナの世界を案内いただきました。本記事では、イベント当日の様子をレポートしていきます。

イベント概要
湖沼や田んぼなど、淡水に生息している小さな生き物、藻の仲間『ユーグレナ(ミドリムシ)』。株式会社ユーグレナでは、地球と人を健康にする可能性を秘めた小さな藻の可能性を開拓しています。イベントでは、ユーグレナ社の研究員さんと一緒に、ユーグレナ(ミドリムシ)のお話しをいただきながら、ユーグレナを顕微鏡を使って観察を行いました。

ーText 武田真梨子(つくばまちなかデザイン)

魅力あふれる ユーグレナ(ミドリムシ)の生態

夏休みが終わったばかりの日曜日。まだまだ暑さが残る天気のなか元気に集まった参加者たちを、ずらっと並んだ顕微鏡と白衣を着たゲストティーチャーがお出迎え。研究室のような雰囲気に期待感も高まります。

 

「みなさん、ユーグレナ(ミドリムシ)って聞いたことありますか?」

と問いかけてくれたのは、ミドリムシの世界を案内してくれるユーグレナ社の研究者 水木さん、岡本さん。動画やクイズも踏まえながら、知られざるユーグレナの生態をわかりやすく案内してくれます。

いよいよ『ユーグレナ』とご対面

次は、いよいよ実際に顕微鏡を使ってユーグレナ(ミドリムシ)を観察していきます。参加者に配られたのは、緑色の水が入った小さなチューブ。

「チューブの水を、一滴だけスライドガラスに垂らして観察してみてください」

の声がけに、慎重にスポイトを操作していきます。たった一滴の水の中に、肉眼では見えませんがたくさんのユーグレナたちが泳いでいるとのこと。

スライドガラスに一滴だけその水を垂らして、顕微鏡を通して観察してみると…!

 

 

そこには、たくさんのユーグレナの姿が!
スイスイと元気に泳ぐユーグレナたちの様子に釘付けになってしまいます。

 

当日は、茨城県立竹園高等学校 スーパーサイエンス部(SSC)化学班の皆さんもイベントに参加し、慣れない顕微鏡操作を優しく丁寧にサポートしてくれました。

 

5分..10分..と、時間をかけながら観察すると、少しずつユーグレナの特徴がつかめるように…!

ご当地ユーグレナの発見を目指して

ユーグレナ(ミドリムシ)は、海や湖など水のある環境に存在しています。イベントでは、つくば市内の水環境から汲んできた水も用意。野生のユーグレナがいるか探索していきます…!

 

イベントが終わる頃には、参加者たちも慣れた様子で観察できるように。

 

その場で、研究者、SSCの皆さんたちと気づいたことや疑問を、どんどんシェアしていきます。ノンストップで観察とディスカッションを繰り返しながら、あっという間に1時間半が経過。

 

最後は、ユーグレナ社さんからワクワクするような未来のお話もいただき、充実感に満ちた空気のなかみんなで元気にイベントを完走しました。

 


ゲストプロフィール

水木 雅(みずき まさし)
株式会社ユーグレナ
1998年、滋賀県生まれ。名古屋大学大学院生命農学研究科修士課程修了。生物資源を用いて社会課題を解決したいと考え2023年4月に株式会社ユーグレナ入社。幼少期を自然豊かな土地で過ごしたことから、生き物に興味を持つ。学生時代はかび毒の生合成遺伝子の機能解析に注力。現在はユーグレナを含めた種々の微細藻類の可能性の開拓に携わっている。

 

岡本 航(おかもと わたる)
株式会社ユーグレナ
1995年、千葉県生まれ。博士(工学)。中央大学大学院理工学研究科博士課程修了。微細藻類のユーグレナをはじめとした生物資源の可能性を社会に還元したいと思い、2023年4月に株式会社ユーグレナに入社。現在はヘルスケア領域の研究を担当し、人々に健康を届けるために尽力している。